歯科用CTスキャン
従来のX線写真は2次元的な平面での診断しかできませんが、歯科用CTスキャンでは3次元の立体画像でのレベルに変わるのでより多くの情報が得られます。
歯科用CTスキャンはコンピュータを駆使したデータ処理と画像の再構成で、断層写真を得ることができる装置です。主に、インプラント治療、親知らずの抜歯、歯周病治療、根管歯内療法、矯正歯科などの治療に用いられます。
3次元の高画質画像を用いることで、断層方式パノラマX線写真やデンタルX線撮影法では判別できない、痛みや症状の原因の究明に役立ちます。
- 見えなかったものが見える
一般のレントゲンで見えなかった部分が容易に確認できるようになりました。顎の内部構造などもより正確に把握する事が可能です。 - わからなかったことがわかる
顎や歯だけでなく、上顎洞(鼻の奥)の形態や粘膜の状態、病巣などを立体画像で確認できます。 - 治療の安全性が広がる
インプラントだけでなく、矯正や根管治療、親知らずなど、幅広く歯科治療に応用することができ、正確な審査・診断により治療の安全性を高めます。
当院が導入している
CTスキャンの放射線量
≪放射線量の負担比較≫
1年間に浴びる自然放射線被爆量 | 2400μSv |
---|---|
医科用CT(1回分)の放射線被爆量 | 2000μSv |
飛行機で東京~ニューヨーク間往復 | 190μSv |
当院が導入しているCTスキャン(体格により変化) | 60~190μSv(小児~大柄な成人男性) 平均的には120μSv |
CTスキャンのメリット
- 撮影から診断までその場で即日で行える(多施設では最低1週間かかります)
- 被曝線量が医科用の1/8(歯科用パノラマ4枚分)と低水準
- 撮影料金が非常に安い(大学病院や総合病院より低価格でCT撮影ができます)
CTスキャンと各治療について
CTスキャンとインプラント治療
インプラント治療では、埋入する部位の術前の骨の状態(質や厚み、高さ、形態など)がX線レントゲンよりも正確に診査・診断ができるので、切開や剥離をしない手術や増骨術などに対しても判断が即日に行えます。
歯科用CTスキャンでの撮影画像をもとに的確な治療計画を立てることは、安心な治療への第一歩です。
CTスキャンと歯周病治療
歯周病は細菌感染による骨の破壊が起きる病気であるため、その程度をよりリアルに見て判断することができます。また、骨の状態からおおよその歯の寿命を積算することも可能です。従って、非常に予知性の高い治療が行えます。
定期検診などの際のオプションとしてもCT解析により、より詳しい状態の説明ができます。
CTスキャンと矯正歯科治療
矯正治療への利用では、術前の検査で顎骨の状態を正確に把握できるため、歯の移動の限界が予測でき、さらに軟組織の状態もわかるので治療計画の立案に役立ちます。
最適な治療方法を導く事は、治療期間の短縮にもつながります。
CTスキャンと親知らずの治療・抜歯
歯科用CTを親知らずの抜歯に利用することで、顎骨内にある親知らずの位置を立体的に把握することができます。これにより、神経を引っ掛けてしまう可能性や周囲の炎症の程度、病巣の有無や大きさ、位置なども判断・考慮して、治療を行うことができます。
最また埋伏歯などの位置なども精密に判断できるので、余分な切開や骨の切削などを避けることができます。
関連料金表
CT撮影・治療診断 | CT撮影 | 30,000円(税別) |
---|